調査リポート
「文書管理」シェア(2008年度):シェア情報アーカイブ
内部統制需要の影響により、2009年から2013年まで、数量、金額とも約7〜15%ずつ増加すると予測される「文書管理」。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、文書管理ツール市場では、2006年下期より立ち上がった内部統制需要の影響により、大規模向け市場の拡大が続いている。また、中堅中小向け市場は、文書の保管ニーズに支えられている他、内部統制によるコンプライアンス対応需要の拡大も予測されている。
2008年度の市場規模は、数量ベースで前年対比16.9%増の7600本、金額ベースで16.5%増の148億円と見込まれている。その後2009年から2013年まで、数量、金額とも約7〜15%ずつ増加すると予測される。
市場占有率を見ると、さまざまな企業が参入しており、金額ベースでは「その他」が過半数で多くの企業が拮抗(きっこう)している。数量ベースでは、部門単位や中小規模向け製品を持つ2社がそれぞれ約40%、約25%を占めている。大規模向け製品では、全社適用としての導入が増加し、新規ライセンスに加え、サポート、トレーニングやSI構築による収益が拡大している。
今後については、大企業では内部統制対策として業務プロセスの文書化が進んだことで、これからITでの効率化に向けた投資が高まると見込まれ、文書管理ツールは監査に対する証拠や証跡を正確に開示できる仕組みとして需要が高いとみられる。
また、情報活用や共有のための企業ポータルとしての需要も高まっており、EIP、グループウェアとの連携などにより、個々の社員が求める情報へのアクセス時間を短縮する機能強化が進むと予測されている。
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