調査リポート
「テストツール」シェア(2008年):シェア情報アーカイブ
大規模基幹システムのWeb化やJ-SOX法によるシステム刷新が追い風となり、市場拡大傾向にある「テストツール」。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、テストツール市場では、システムの複雑化と短納期化によってテスト工程効率化ニーズが年々高まる一方、大規模基幹システムのWeb化やJ-SOX法の影響によるシステム刷新が追い風となり、市場は拡大傾向にある。
また、統合開発環境やALM(アプリケーションライフサイクル管理)にテストツールを組み込み、テスト結果をプロジェクト管理や運用管理に反映させるための取り組みも始まっている。
2008年の市場規模は、数量ベースで前年対比16.7%増の2100本、金額ベースで15.0%増の46億円と見込まれている。その後も増加を続け、2013年には3250本(66億円)に達すると予測される。
市場占有率を見ると、低価格な負荷テストツールを展開するベンダーが数量ベースで1位となり、フリーツールのユーザーへの訴求とともに、コンサルティングやトレーニングなどのサービスを拡充している。一方、金額ベースで1位のベンダーは主力の負荷テストツールに加え管理ツールも好調であった。
テストツールの有用性の認知は進んだが、実際にはコスト面からフリーツールが用いられるケースも多い。品質管理を徹底できる商用ツールの利点を訴求することで、市場はさらに拡大できるとみられる。国内環境に向けたライセンスとして、従量課金型の導入も始まっている。
※ここではテストツールを、機能テスト、性能テスト、負荷テスト、セキュリティテスト、テスト管理などのツールを含めて定義している。
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