調査リポート
「統合運用管理システムパッケージ」シェア(2008年度):調査レポート
内部統制やコンプライアンスを背景に今後も成長が期待できる「統合運用管理システムパッケージ」。シェア情報を紹介する。
ミック経済研究所の調べによれば、統合運用管理システムパッケージの出荷金額は、2007年度が前年対比15.7%増の1042億円、2008年度が7.0%増の1115億円と見込まれる。コンプライアンスによる運用管理ツールの利用といった証明責任も出ていることが市場を後押ししており、順調な伸びが期待される。
市場占有率(出荷金額ベース)を見ると、2007年度は富士通が21.1%で1位を獲得した。金融系を始めとして大型のシステム更改商談が多かった中で、ジョブ管理やITILなどの内部統制関連製品が躍進し、好結果となった。2008年度は金融系の更改ピークが過ぎ、他業種での引き締めから案件の期ズレ傾向が出ており、通期では微増を見込む。
2位の日立製作所は、後期高齢者医療制度のシステム案件で、ジョブスケジュール/監視系を中心に「JP1」が標準とされ、19.4%を獲得した。仮想化環境における運用への対応や、パートナー間の連携強化を行い、裾野拡大を図った。
3位には12.5%で日本HP、4位には12.4%で日本IBMと、外資系ベンダーが続いた。両社とも、企業買収によって機能強化や製品ラインアップの拡充を行い、動向次第で国産ベンダーとのシェア競争の加速が予想される。5位のNECは、官公庁や自治体での大型案件がけん引し、金融、サービス、通信系での案件も手堅く受注できたことからシェアが上昇し、11.9%を獲得した。
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