調査リポート
「UTM」シェア(2008年):シェア情報アーカイブ
ファイアウォールベンダーも既存製品のUTMシリーズへの置き換えを進めるなど、今後も市場成長が予測されるUTM市場。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、UTM市場は、中堅・中小企業が複数のセキュリティ対策を統合的に実現する製品として導入を進めたことで急拡大し、2007年の市場規模は370億円となった。
ファイアウォールベンダーにおいては既存製品をUTM製品群へと置き換える動きが進んでいることから、リプレース需要を取り込みつつ、2008年には前年対比40.5%増の520億円への成長が見込まれる。
大手企業でも拠点単位ではローエンド製品が導入されるが、メインのインターネットゲートウェイ部分では専用機に対する需要も根強い。そのため、ローエンド市場の成長が鈍化した後もハイエンド市場は好調に推移するものとみられ、全体で2012年まで毎年10.5%〜25.0%増と高い伸び率での成長が予測される。
2007年度の市場占有率を見ると、ローエンド製品の販売が好調なベンダーが数量、金額とも1位となった。同ベンダーは、ハイエンド製品の訴求も成果を結びつつあり、さまざまなユーザー層への導入が進む。数量ベースの2位には、ローエンド製品を中心に実績を拡大したベンダーが続いた。また金額ベースでの2位は、大型案件での実績などにより、数量ベースで5位のベンダーが獲得した。
ソリューション展開としては、統合的にセキュリティ対策を実現する特長を生かし、複数のセキュリティ対策の導入から統合的な運用、監視までをサポートするマネージドサービスが高いニーズを集めた。
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