調査リポート
「タワー型サーバ」シェア(2008年度):シェア情報アーカイブ
NEC、日本HPのシェア上位2社を中心に、低価格競争が続いているタワー型サーバ。2008年度の台数シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、タワー型サーバ市場は、2008年度の台数シェアでNECと富士通の国産2ベンダーが伸び、外資系ベンダーが苦戦する形となった。
台数ベースで市場占有率1位のNECは、2007年度のシェア30.7%から2008年度の35.1%へと、最も大きな伸びを示した。販売チャネル網の活用に加え、Webサイト経由の企画を絡めた低価格サーバ販売施策などが功を奏した。2位の日本HPは、2007年度の20.3%から、2008年度は19.9%へ減少した。
富士通も全形状の合計台数遷移では微減したものの、タワー型においては台数とシェアともに増加し、シェア3位につけた。低価格ラインアップへの取り組みにあわせ、富士通シーメンス・コンピューターズの完全子会社化により、今後はコスト面と製品面の競争力を強めるものと予想される。また2007年度にシェア17.1%を獲得し3位であったデルは、2008年度は15.7%へ減少し、4位となった。
タワー型サーバは、NECと日本HPを中心に低価格競争が続く。価格面での国産ベンダーと外資系の競争力はほぼ同等であるが、比較的小規模なユーザーにリーチできる販売チャネルを持っているかどうかがシェアに大きく影響する。このため外資系ベンダーにとっては、コスト面や製品面だけでなく、販売チャネルの観点での施策検討が、今後のシェア獲得のための重要なポイントになる。
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