調査リポート
「ラックマウント型サーバ」シェア(2008年度):シェア情報アーカイブ
ハーフラックサーバなど充填(じゅうてん)率の高いモデルにより、新たな需要が開拓する「ラックマウント型サーバ」。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2008年度のラックマウント型サーバ市場は、台数シェアで外資系ベンダーの優勢が目立った。28.7%で1位の日本HPは、充填(じゅうてん)率の高い新モデル投入などの施策を講じており、2007年度に続き首位を堅持した。2位には国産勢のNECが続き、2007年度の24.3%から25.8%へシェアを伸ばして日本HPとの差を縮めた。充填率の高いハーフラックサーバの安定的な需要が功を奏した。
3位のデルも22.0%から23.5%に増加した。4位には、富士通が前年から微減の14.5%で続く。5位の日本IBMは上位3社との差が依然として大きいものの、10.8%から12.9%へと伸ばした。デルや日本IBMは仮想化用途を意識したスペック強化を続けており、大企業を中心としたサーバ統合ニーズをつかんだことがシェア増加要因の1つと考えられる。
更改需要時のタワー型からラック型への移行は依然続いており、ブレードの伸びも緩やかになってきたことから、ラック型サーバの全形状に占める比率は徐々に高まりつつある。このため、ラック型での台数シェアが全体の台数シェアに及ぼす影響は大きい。
ある程度の標準化が進み筐体スペースも限られたラック型サーバは、タワー型やブレードに比べ一目で分かり差別化を施しにくい。今後は本体スペックに加え、仮想化環境を見据えた付属の運用管理ツールといったソフト面も台数シェア獲得の重要な差別化要因になると予想される。
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