調査リポート
「ブレードサーバ」シェア(2008年度):シェア情報アーカイブ
6年ぶりのマイナス成長となったPCサーバ市場のなかで、対前年比17%成長と好調ぶりを示したブレードサーバ。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、ブレードサーバ市場は、6年ぶりのマイナス成長となったPCサーバ市場の中でも辛うじて堅調を保った。対前年比17%の成長率を記録し、PCサーバ市場全体に占める割合も11.5%と初めて1割を超えた。
2008年度の台数シェアでは日本HPが首位を保ち、2007年度の29.4%から35.9%に上昇した。販社やSIer向けの教育やスペック面での製品改善、キャンペーンなど、多方面の施策が功を奏したといえる。
2位の日本IBMは仮想化向けにスペックを強化したラインアップの展開などにより、大企業の投資が減退する中でも21.3%から24.0%に上昇した。また、3位のNECはPCサーバ全体では首位を維持したが、ブレードは21.1%から16.3%に低下した。他社に比べブレード関連での製品投入や販売施策での露出が少なかったことが一因とみられる。
4位の富士通は、プロモーションや製品開発も積極的に行ったがシェアは9.7%から9.8%への微増にとどまった。日立は15.6%から9.6%へ大幅に低下し5位に下落した。同社はエンクロージャ内にブレードをフル搭載した大企業向けの形態が多く、台数換算で顧客1社の導入がなくなった場合の減少幅が大きいことが下落の主要因と考えられる。
単価の下落が激しいPCサーバ市場で、ブレードは比較的高付加価値な商材といえる。経済環境が改善すれば、いったんは縮小したサーバ統合ニーズが活性化し、ブレードへの注目が再度高まると考えられる。
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