調査リポート
「文書管理ツール」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
経済低迷下においても、内部統制やJ-SOX法対応等により一定の需要拡大が見込まれる文書管理ツール。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、文書管理ツールのライセンス料やサポート料を合計した市場規模は、不況の影響による投資控えが生じたことから、2009年度は前年対比3.7%減の105億円になるものと見込まれる。
当該製品は大企業における導入が一巡したことから、市場はリプレース需要で形成される。そのため、新規案件は限られ、各ベンダーはワークフローや検索エンジン、CMS(コンテンツ管理システム)などの製品と組み合わせることで、付加価値と顧客単価の向上を図る。
2008年度の市場占有率を見ると、好調であった2007年度の影響から、保守やサポートの売上で業績を維持したベンダーが、金額ベースは17.9%の1位、数量ベースでは24.1%の2位となった。
金額ベースの2位には、全社規模の統合文書管理製品を提供しているベンダーが11.0%で続いている。同社は金融危機の影響を避けるため、部門での導入から最終的には全社規模へつなげる販売へと転換を図っている。
また、数量ベースで40.0%を獲得して1位となったベンダーは、金額ベースでは6.8%で4位となっている。
現在でも内部統制やJ-SOX法対応での需要は市場拡大要因の1つとなっているが、不況を背景にコスト削減や省力化への需要が高まっていることから、各ベンダーもコスト削減効果の訴求に注力した。
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