調査リポート
「インターネットVPNサービス」シェア(2008年度):シェア情報アーカイブ
大企業の中小規模拠点、地方拠点から中小企業まで、幅広く需要を獲得している「インターネットVPNサービス」。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、インターネットVPNサービスは、VPNサービスでの最も低廉なサービスとして、大企業の中小規模拠点、地方拠点から中小企業まで幅広く需要を獲得しており、市場は順調に拡大してきた。
2008年度の実績が前年対比16.7%増の139億6000万円、2009年度は9.5%増の152億8000万円規模になると見込まれている。しかし、エントリー型IP-VPNとの競合や主要ユーザーである流通業の事業所数減少などにより、今後は成長率が鈍化するとみられる。
最近では、各携帯電話キャリアの3.5Gシステム導入と、サービス事業者がマネージドルーターでの3.5G対応を進めたことから、固定アクセス回線の敷設が困難な事業所や短期間での開通を要する事業所などの需要も獲得している。
2009年度の市場占有率を見ると、2008年度に流通業での多店舗案件により実績を拡大したベンダーが、金額ベースで18.5%、数量ベースで17.9%を獲得し、ともに1位となると見込まれている。2008年度にモバイルデータ通信端末に対応しており、モバイル端末による案件ではデジタルサイネージなどの需要も出ている。
また、金額で4位、数量で3位のベンダーは、高品質なVPNサービスを手頃な価格で提供する点を強みに、流通業やサービス業といった多店舗展開型企業での需要を獲得している。2009年2月には、マネージドルーターを一新して価格を見直しており、ユーザーから好評を得ている。
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