「IP-VPNサービス(エントリー型)」シェア(2008年度):シェア情報アーカイブ
ダイヤルアップやスタンダード型IP-VPNなどのリプレース需要を獲得することで順調に成長しているエントリー型IP-VPNサービス。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、エントリー型IP-VPNサービスは、ダイヤルアップやスタンダード型IP-VPNなどのリプレース需要を獲得することで市場が順調に成長しており、出荷金額は2008年度の実績が419億8000万円、2009年度は473億円になると見込まれている。
各通信事業者が2005年度ごろから注力度を高めた結果、SLAを提供する高品質なサービスから、VPNルーター不要で利用できる廉価なサービスまでラインアップが多彩となった。これにより、さまざまな用途やニーズへ対応可能となったことが成長要因とみられる。
ただし、各通信事業者の「メリハリネットワーク」構築訴求により、スタンダード型IP-VPNからのリプレースも落ち着いてきており、市場の成長率は鈍化している。また、エントリー型IP-VPNの主要ユーザーである製造業や卸売/小売業の事業所数も減少傾向にあることから、成長率は今後年々緩やかになっていくと考えられる。
サービス開始当初に比べ、利用拠点数や利用ルーターなど品質面の向上が図られており、中小企業ではエントリー型IP-VPNのみでイントラネット構築を行うケースも出ている。
2008年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、新規需要やインターネットVPNからのリプレース需要、バックアップ需要などを獲得したベンダーが、25.5%で1位を獲得した。また2位には、流通業の大口ユーザーにおけるダイヤルアップからのリプレース需要などを獲得したベンダーが18.3%で続いている。
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