ミック経済研究所の調べによれば、統合ログ管理サービス市場は、2008年度の売上規模が前年対比53.3%増の6.9億円、2009年度が78.3%増の12.3億円となった。ベンダーの参入増加とともに急成長を見せている。
ログデータがサービス提供ベンダーのデータセンター内で管理され、改ざんのリスクを回避できることがこのサービスの優位性だが、ストレージ使用料によりウイルス対策などに比べサービス単価が高額となる場合もある。このため、大手企業の場合は年間利用料が数百万円〜1000万円程度になるケースも多い。また、ユーザー規模も1000人以上の大手企業が市場の70%を占めている。
市場占有率(売上金額ベース)を見ると、2008年度、2009年度ともにNTTコミュニケーションズが1位となった。同社はログ管理サービスを2008年より正式にメニュー化したが、2006年より個別対応で提供しており、継続したユーザーの利用料がフローとして積み上がったことでトップとなった。
2008年度の2位には、セキュアヴェイルが続いている。同社のサービスもパッケージと比べ導入決定から稼働までが短く、早急なIT統制を目指す企業からの引き合いが増えている。
3位は2008年より参入したJIECで、迅速に法準拠が可能となるサービスとして提案しており、今後はPCI DSSの認定セキュリティ評価機関と協業して、中堅、中小企業に対してアプローチしていく。2009年度シェアは、セキュアヴェイルを抜いて2位に浮上した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.