調査リポート
「IRM」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
2010年度の出荷金額が前年対比2桁増が見込まれているIRM(Information Rights Management)市場。シェア情報を紹介する。
アイ・ティ・アールの調べによれば、IRM(Information Rights Management)は、市場規模自体はまだ小さいものの、情報漏えい対策や知財管理としてのニーズは徐々に高まっており、2009年度の出荷金額は11億円、前年対比35.8%増と大幅な伸びを示した。2010年度も2桁増が見込まれている。
ここにきてIRM製品が注目されている背景には、より高度な情報漏えい対策が求められていることに加え、製造業で設計データなどの知的財産を海外の取引先と安全にやりとりする必要に迫られているという事情がある。重要データが社外に配布されることを前提に、その利用を制限できるIRM製品は、今後のコンテンツ管理市場全体をけん引するポテンシャルを秘めているといえる。
2009年度の市場占有率(出荷金額ベース)を見ると、アルプスシステムインテグレーションが「DocumentSecurity」の機能の豊富さから急速に導入実績を拡大し、40.9%で1位を維持している。2位には、「活文」シリーズが大手製造業を中心に着実にユーザーを拡大している日立ソフトウェアエンジニアリングが18.2%で続いている。3位のアドビシステムズは、9.1%。多くの導入実績を誇るIRM市場の老舗であり、PDF文書や動画などのリッチコンテンツの管理に強く、他社との差別化要因になっている。
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