調査リポート
「UPS」シェア(2008年度):シェア情報アーカイブ
ユーザーのコストダウン意識の高まりなどから価格競争が激しくなったUPS(定格容量10kVA未満)。シェア情報をお届け。
富士キメラ総研の調べによれば、UPS(定格容量10kVA未満)は金融危機の影響によるユーザーのコストダウン意識の高まりに加え、技術的に飽和した鉛電池使用の製品が主流であるためベンダー間での差別化が難しくなったことで、価格競争が激しくなった。国内市場全体での傾向としては、接続先製品の市場の減少により需要が落ち込んでおり、2008年の国内市場規模が280億円、2009年は前年対比11.3%減の238億円と見込まれている。
今後は景気回復に合わせた需要の回復と拡大が望まれており、システムのIT化(例えばフィジカルセキュリティ分野)に伴うサーバ利用シーンの拡大と、その影響によるUPS市場の拡大が期待されている。他方では、コストダウンを目的としたサーバ統合などの影響も想定されることから、需要回復時でも緩やかな上昇推移になるものと見込まれている。
2009年度の国内の市場占有率を見ると、PCやネットワーク機器用の既存需要に加え、サーバやストレージ機器用の製品展開を図るベンダーが、数量ベースで52.7%、金額ベースで47.5%を獲得してともに1位になると見込まれる。
金額ベースで2位のベンダーは、1.5kVA〜5kVAなどのサーバ機器向けモデルを中心に実績を重ねていることから1案件の単価が高く、金額ベースでシェア26.1%と見込まれる(数量ベースでは12.7%で3位)。
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