アイ・ティ・アールの調べによれば、2009年度のレイヤ4-7スイッチ市場は、出荷金額が前年比5.9%増の90億円と微増にとどまった。インターネット・ショッピングに代表されるオンライン・サービス分野への導入は堅調だったものの、製造業をはじめ一般企業のIT投資の冷え込みによって相殺された。しかし、需要は徐々に高まりつつあり、2010年度は同10.0%増と回復基調を予想している。
現在、ベンダーは複数の機能を統合し、製品の利用範囲の拡大を図ろうとしている。一方、ユーザー企業側はそれを期待していない傾向が強いとみられ、両者のギャップをいかに埋めていくことができるかが大きなポイントになるとみられる。
2009年度の市場占有率(出荷金額ベース)を見ると、大規模システムにも対応できる技術力の高さから、市場の老舗であるF5ネットワークスが30.6%で1位を維持している。2位には、富士通が21.1%で続いている。
7.8%で3位のラドウェアから、6.1%で4位のA10ネットワークス、5.6%で5位のCoyote Point Systems(国内販売元:ネットワールド)までの3社は比較的小差で並んでいる。
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