調査リポート
「仮想化管理」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
2009年度の出荷金額が、前年比3倍強の20億2500万円と大きく拡大した仮想化管理市場。シェア情報を紹介する。
アイ・ティ・アールの調べによれば、2009年度の仮想化管理市場の出荷金額は、前年比3倍強の20億2500万円と大きく拡大し、2010年度も引き続き2倍強の高成長が見込まれている。2009年度の仮想化管理を含む運用管理市場全体の出荷金額は、約1100億円、前年比2.4%増にとどまり、市場全体としては低調ながら、仮想化管理とDCA(データセンタ自動化)分野が高成長を記録した。
仮想化管理製品は仮想環境に対する管理機能全般を対象とし、VM(仮想マシン)監視、プロビジョニング、リソース監視、フェイル・オーバー、ディザスタ、リカバリーなどの機能が含まれる。
2009年度の市場占有率(出荷金額ベース)を見ると、ハイパーバイザー・ベンダーが同市場で強い勢力をもっており、ヴイエムウェアが40.7%ものシェアを獲得して1位、マイクロソフトが18.7%で2位と続いている。一方、11.8%で3位だった日立製作所など、システム運用管理製品ベンダーが、主要ハイパーバイザーに対応した製品やモジュールを提供し、シェアを徐々に拡大していくとみられている。
仮想化管理製品は、さまざまな種類のツールが提供されているが、現状は仮想環境を監視する初動対応向けの製品に需要が集まっている。今後は、仮想環境の運用を改善する試みが行われる中で、ライブ・マイグレーション、ディザスタ・リカバリー、課金管理といった高度な仮想化機能への関心が高まり、仮想化管理市場は拡大していくとみられる。
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