調査リポート
「統合型CRM(SaaS)」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
本格的にSaaS利用に踏み切る企業が増えている「統合型CRM」市場。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2009年度の統合型CRM(SaaS)の市場規模は、基本サービスと初期費用やカスタマイズなどを合わせた合計金額が123億円であった。同市場は大手企業における一部門での導入や既存システムの補完用途といった小規模導入や、これまで価格面からパッケージシステムの導入を見送っていた中堅・中小企業の需要を獲得することで市場が立ち上がってきた。
大手ユーザーについては、一部門での導入から全社的な導入へと活用範囲を広げるケースや、既存システムからのリプレース目的など、本格的にSaaS利用に踏み切る企業が増えており、新規導入の需要と合わせて大幅な市場拡大につながっている。
2010年以降も、業種・規模を問わず幅広い企業での導入が見込まれ、継続的な市場拡大が見込まれている。また、大手企業の需要増加を受け、コンピュータベンダーや大手SIerがソリューションの1メニューとして提供しているケースが増えており、今後はカスタマイズや他のシステムとの連携といった関連ソリューション、付加価値サービスの市場拡大も期待されている。
2009年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーは積極的なプロモーション展開による高い知名度を生かした営業展開が奏功した他、大手SIerを中心にしたパートナー体制の構築を進めたことが大手企業から中小企業まで幅広いユーザーの獲得につながっており、66.3%と大きなシェアを獲得している。
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