調査リポート
「入退室管理システム」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
長期的な見地で、中堅企業においても需要が潜在的に見込まれる「入退室管理システム」市場。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2009年度の入退室管理システム市場は185億円であった。2009年は前年からの景気低迷の影響を受け、新規ビル施設の建設数の減少と企業の設備投資抑制によって、当該製品市場は大きく落ち込んだ。個々の製品としてではなく、総合的なセキュリティ管理ソリューションでの導入が比較的多く大掛かりな案件となるため。キャッシュフローを一時的に確保したい企業においては導入控えが生じたと推測する
2010年以降は景気回復による設備投資を背景に、当該製品に対する需要も高まるものとみられる。近年では認証機能をより強化したいというニーズによって、バイオメトリクスなどの生体認証機能を付加した製品へのリプレース需要が増している。
大手企業が中心となって市場が形成されているものの、長期的な見地では中堅企業においてもセキュリティ強化を目的とした入退室管理製品の需要は潜在的に見込める分野である。裾野の拡大によって市場は堅調に推移するだろう。
2009年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーグループが20.0%を獲得した。次いで2位のベンダーは18.4%、3位のベンダーは15.1%を獲得した。1位から3位のベンダーはITシステムを含めたトータルセキュリティソリューションとしての販売によって実績を高めている。また近年では運用管理の効率性やオフィスのグリーン化を訴求点とした販売を行っている。
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