調査リポート
「広域イーサネットサービス」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
2009年度の市場が、数量で28万400回線、前年比6.9%増だった「広域イーサネットサービス」。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2009年度の広域イーサネットサービス市場は数量が28万400回線で前年比6.9%増であった。
スタンダード型広域イーサネットは、全国市場ではスタンダード型IP-VPNからのリプレースが減少しているとみられるが、地域市場においてはデジタル専用線や「メガデータネッツ」からのリプレース需要を取り込み、全体では依然として増加傾向にある。
エントリー型も、参入ベンダーの増加、スタンダード型の市場拡大に伴うバックアップ需要、L2によるメリハリネットワーク需要が出てきており、緩やかに拡大している。
2009年度の市場占有率(数量ベース)を見ると、1位のベンダーが5万9000回線で21.0%を獲得した。既存ユーザーの広域イーサネットとIP-VPNを包括した新サービスへの移行が中心であったため回線数ベースでの実績は横這いだった。2010年度に入り、同社サービス特有の機能にメリットを感じた他社広域イーサネットやIP-VPNユーザーの需要を取り込んでおり、通期では1万回線の純増を見込む。
クラウドコンピューティング市場の拡大によって、業務システムの集約化、アウトソーシング進展により、業務システムをイントラネット経由で利用する機会の増加が見込まれる他、BCPの観点から特定のアプリケーションに関して専用のネットワークを構築するケースも見られており、当該サービス需要を喚起するケースもあると考えられる。
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