「インターネットVPNサービス」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
2009年度、15万5500回線で前年比12.3%増の「インターネットVPNサービス」市場。市場が順調に拡大しているそのワケとは? シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2009年度のインターネットVPNサービス市場は数量が15万5500回線で前年比12.3%増だった。スタンダード型IP-VPN、スタンダード型広域イーサネット、ダイヤルアップなどからのリプレース需要獲得と新規案件の増加により、市場は順調に拡大している。
また、当該サービスは近年導入が進むビデオやWeb会議の用途においても、低廉な価格、ブロードバンドアクセスサービスの活用などを訴求することで需要を獲得している。
2009年度の市場占有率(数量ベース)を見ると、1位のベンダーが2万7700回線で17.8%を獲得した。同社は2009年7月に組織見直しを行い、東名阪の年商50億円以下の中小企業に向けて当該サービス提供を進めている。大規模企業向けの販売チャネルも保有しており、他社閉域網サービスとの併用を中心に信頼性を訴求点とした提案を行っている。
当該市場の今後に関しては、社内業務システム活用を目的とする固定、常時接続回線による拠点間通信用途での市場拡大は緩やかになっていくものと考えられる。そのためSaaS/クラウド活用に伴う新規回線および回線増速需要、ワイヤレスブロードバンド回線を活用した固定回線敷設困難な事務所や一時的に開設される事務所での需要、スマートフォン、iPadなどによるリモートアクセス需要など、これまでとは異なる用途、アクセス回線、端末への対応を進めることで、新たな需要の獲得を目指す必要があるだろう。
,(出典:富士キメラ総研)
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