調査リポート
「DLP」シェア(2009年度):シェア情報アーカイブ
2009年度、クライアント型とゲートウェイ型ともに前年比22%、114.3%増となった「DLP」市場。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2009年度のDLP(Data Loss/Leak Prevention)市場はクライアント型の金額が5億円で前年比22%増、ゲートウェイ型の金額が1億5000万円で114.3%増であった。クライアント型とはクライアントPCにインストールして利用するタイプ、ゲートウェイ型は社内ネットワークからインターネットへの伝送路に設置するタイプのことである。
市場動向としては、外部脅威への対策に加え、個人情報保護や内部統制といった企業内に潜むリスク対策の必要性も関連法規の整備により高まっており、企業におけるセキュリティ対策意識の変化や高まりも市場拡大の大きな要因となっている。
しかし、立ち上がりおよび拡大期に移行しつつあるものの、景気低迷による設備投資の抑制や企業内部に存在する守るべき情報の精査が進んでいないこと、さらにはコンサルティングを含めて当該製品を効率的に提案できるSIerが依然として少ないことなどがあり、大きな市場成長には至っていない現状がある。
2009年度のクライアント型の市場占有率(金額ベース)を見ると、製品を他社に先駆けて投入したことによる認知度の高さを持ち、自社製品導入ユーザーに対するクロスセリングなどの販売展開を実施してきた1位のベンダーが2億5000万円で50%を獲得した。
2010年に入ってからは景気の回復基調もあり、導入を先送ってきた企業などでも投資の拡大が見込まれ、好調な市場拡大が見込まれている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.