調査リポート
「無線LANアクセスポイント」シェア(20011年度):シェア情報アーカイブ
2011年度は58億円規模に達する「無線LANアクセスポイント」市場。スマートデバイスを用いたソリューションが活発化する中、トップシェアを獲得したベンダーは?
富士キメラ総研の調べによれば、2011年度のビジネス向け無線LANアクセスポイント(AP)市場は数量が14万5000台、金額が58億円となる。病院向けで好調な需要が見込まれる他、スマートデバイスを用いたソリューション展開の提案が活発化し、オフィスなどでの利用の拡大が当該製品需要の追い風になる。ただし、1件当たりの案件規模は既存の主要ユーザーに比べると小さく、市場拡大のインパクトとしては小さい。
当該製品の通信方式としては、従来運用している機器が多く存在することからIEEE 802.11n以前の方式のニーズが依然高い。ただし、今後は法人におけるスマートフォンやタブレット端末の利用拡大が見込まれることから、これらの導入に合わせ11n対応製品の需要拡大が進むと予測される。
2011年度の市場占有率を見ると、法人向けのネットワーク機器市場で高いブランド力を持つ1位のベンダーは、数量で41.4%、金額で46.6%のシェアを獲得した。同社はAPだけでなく、無線LANコントローラーやセキュリティなどと組み合わせたソリューションとしての提案により、機能面やセキュリティ面を重視するユーザーに支持され実績を上げている。
今後は、無線LANの新規格IEEE 802.11acが2013年ごろに標準化される予定で、新規やリプレース需要の喚起材料になると想定される。
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