調査リポート
「リモートアクセスサービス」シェア(2011年度):シェア情報アーカイブ
2011年度、220億円に達するリモートアクセスサービス市場。BCP対策としても注目され今後拡大が見込まれる。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2011年度のリモートアクセスサービス市場は前年比39.2%増の220億円になる見込みである。
これまで営業、運用や保守、MRなどの外勤者の業務を効率化するサービスとして利用が進んだが、2011年度には東日本大震災の発生を受けて、有事のBCP対策や節電対策でのテレワークツールとしてニーズが高まった。
震災以前は、リモートアクセスサービスの在宅勤務用途での利用は管理職クラスが中心であったが、震災以降一般社員へと利用者層が広がっている。また、エンドユーザーの既存のネットワーク環境や端末を活用して手軽にリモートアクセスを可能にするサービスが拡大し、当該サービス導入のハードルが下がったことも市場拡大を後押した。
2011年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、VPNサービスのユーザーベースを生かして当該サービス提供する1位のベンダーが18.2%を獲得する見込みである。
各社ともスマートデバイス対応を行った。タブレット端末はPCより安価であるため、これまで端末の調達コストの面から当該サービスを利用していなかったユーザーの需要を獲得できる可能性もある。また、BCP対策としてのテレワーク需要の立ち上がりによって当該市場は今後順調に拡大し、ワークスタイル変革などを目的とした需要が喚起される可能が予想される。
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