調査リポート
「統合運用管理ツール」シェア(2011年度):シェア情報アーカイブ
内部統制や仮想化環境などを背景に成長する「統合運用管理パッケージ」市場。今後さらなる拮抗(きっこう)が予想される上位3社のベンダーとは?
ミック経済研究所の調べによれば、統合運用管理パッケージ市場は2011年度の出荷金額が前年対比5.8%増の1203億円と見込まれる。
統合運用管理パッケージは、パフォーマンス、システム、資産、セキュリティ、ジョブ、ストレージ仮想化などの管理対象によって幅広い製品がある。システムの運用管理手法のITILが注目され、コンプライアンスにより運用管理のツール利用といった証明責任の必要性が一段と高まる。
2011年度の市場占有率(メーカー出荷金額ベース)を見ると、業務サービスの見える化、自動配備や自動運用、ダイナミックリソース管理といった運用ソフトウェアの領域での提案とともに、開発、実行ソフトウェア領域においてのクラウドデータ連携の良さを特徴として強く訴求する富士通が19.1%を獲得し1位になると予想される。
仮想環境監視のニーズの高まりから案件受注に注力し、バージョンアップニーズを取り込む日立製作所は18.5%で2位を獲得するとみられる。
統合運用管理パッケージ市場は、内部統制やコンプライアンス、導入後の仮想化環境やクラウドの管理ニーズを背景に成長している。買収による機能強化を図る外資系ベンダーに対して、国産ベンダーはアライアンスによる機能補強で対抗している。今後も、上位ベンダーのシェアはさらに拮抗(きっこう)するだろう。
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