調査リポート
「統合ログ管理ツール」シェア(2011年度):シェア情報アーカイブ
2011年度は、前年比8.0%増の35億円となった「統合ログ管理ツール」市場。イベント管理などこれまでと違ったアプローチを行い、1位を獲得したベンダーは?
ミック経済研究所の調べによれば、2011年度の統合ログ管理ツールの市場規模は、前年比8.0%増の35億円だった。
同市場は、内部統制やコンプライアンスの需要から好調に推移し、参入ベンダーも増加した。しかし、国内ではログの収集だけでその後の活用や運用をしないという企業が多く、ベンダー側も導入後の運用まで提案しきれていないことも多いため、成長曲線に急ブレーキがかかりそうだ。
2011年度の市場占有率(出荷金額ベース)を見ると、EMCジャパンが22.9%を獲得して1位となった。同社では「RSA enVision」を重点製品と位置付け、ログ管理などの従来型アプローチではなく、イベント管理という異なるアプローチを提案した。エントリーモデルよりもハイエンドモデルが堅調で、金融業や通信業で1案件規模が大型化した。
2位にはインフォサイエンスが17.1%で続く。同社は、連携製品の拡充やOEM提供にも積極的で、近年はクラウド事業者向けの展開にも注力した。
同市場では、標的型攻撃対策としてリアルタイムにログの活用や運用を行い、甚大な被害になる前に対策に結び付けるといったセキュリティイベント管理などの提案が増えている。2012年度は前年比13.7%増の39億8000万円になると予想する。
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