調査リポート
「PCサーバ」シェア(2011年度):シェア情報アーカイブ
2011年度は堅調なクラウド需要などで出荷金額が前年比5.6%増となったPCサーバ市場。2012年度も増加が予測される。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2011年度のPCサーバ市場は、前年比5.6%増の2923億円であった。経済環境が不透明な中、官公庁、公共系は震災対策重視の予算執行の傾向によりサーバ需要への寄与度は低かったものの、ITサービスやクラウド需要が堅調なことや、仮想化やサーバ統合の拡大でCPUやメモリといったオプション需要が増えたことなどが市場をけん引した。
2011年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位は27.4%のNECで、中小企業向けのエントリーサーバのタワー型、ITサービス向けのラック型、キャリア向け大型案件のブレード型など、3つの形状で安定的に実績が高い。
2位は富士通で21.1%。チャネル販売の強化によりタワー型が出荷台数で13.3%増。ラック型がデータセンター向けの大口商談により高い成長率を示した。3位は日本HPで18.9%。出荷台数でブレード型は前年比10.3%減であったもののラック型、タワー型ともに前年を上回った。
2012年度は、ネット系サービス業やスマート端末の伸長、企業サーバの保管、管理、運用サービスとしてのデータセンターなどのインフラ側の需要と、BCP(事業継続計画)やセキュリティ面の強化、継続的な自社サーバの統合や集約化、仮想化の需要、オンプレミスやデータセンター、ハイブリッド導入などの需要が見込まれ、今後も経過的にサーバ市場は伸びるとみられる。
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