調査リポート
「文書管理」シェア(2011年度):シェア情報アーカイブ
2011年度は139億円超となった文書管理市場。2005年から施行されたe-文書法などの影響で徐々に拡大する同市場のシェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2011年度の文書管理市場はパッケージ市場とクラウド市場を合わせて139億2000万円であった。
当該市場は、2005年4月に施行されたe-文書法や日本版SOX法などが文書の電子化を促進する形となり拡大した。2011年度のパッケージ市場は東日本大震災や後半の過度な円高の影響を受け、微減推移となる。クラウド市場は、導入や運用コストを抑えられ、また東日本大震災後のBCP対策としても導入する企業が増加した。
市場占有率(金額ベース)を見ると、パッケージ市場では自社ハードウェア(複合機)と連携したソリューションとして販売を行うベンダーが、1位と5位になっている。また、パッケージで3位のベンダーでは、文書管理だけではなく基幹業務と連携するECMソリューションとして、運用から分析まで幅広くサポートする。
クラウド市場では大規模データセンターサービスの関連サービスとして提供しているキャリア系事業者や、オンプレミス型でのシステム構築をベースとしたソリューションプロバイダーの実績が高くなった。
今後はBCP対策による需要が拡大するとみられ、また、スマートデバイスの有効活用を目的とした需要も期待される。中小企業においては紙文書がまだ多く存在しており、電子化および電子化したドキュメント管理や運用のニーズは大きい。
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