調査リポート
「PCサーバ」シェア(2012年度上半期):シェア情報アーカイブ
2012年度上半期、比較的低調だったPCサーバ市場。今後はスマホ関連の市場などが新たな起爆剤になると期待される。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2012年度上半期(4月〜9月)のPCサーバ市場の規模は、前年比7.9%減の1350億円だった。
上半期の全般的な傾向では、公共系の大型案件が少なく、企業系のサーバ導入の機運も震災後の導入が一段落したことで比較的低調だった。クラウド基盤やデータセンターなどの集約系の需要とゲームプロバイダーやスマホ関連のネットワーク需要が活発で市場をけん引した。ただし、ゲーム系の需要は一時の勢いがなくなりつつある。
2012年度上半期の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のNECは27.4%。通信業界やゲームなどのネット系企業に加え、官庁系の安定した需要とチャネル販売による企業市場からの需要も支えとなった。特にブレードはキャリア系の大口需要が継続し、他社を圧倒する。
2位は富士通で21.4%。チャネル販売においてタワーサーバは首位NECに肉薄する勢いを見せる。3位の日本HPは20.0%。データセンター系を中心に好調だった。新製品の「Gen8」の寄与がチャネル販売を中心に下半期以降も期待される。
ネット系企業の安定的な需要拡大、クラウドサービスのインフラ整備や増強のための需要が今後も継続するとみられる。だが、経済情勢が不透明な影響もあり、2012年度全体ではマイナス成長で終わる可能性が高い。2013年度以降はビッグデータやスマホ関連の市場などが新たな起爆剤になると期待される。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.