調査リポート
「インターネットVPN」シェア(2012年度):シェア情報アーカイブ
2012年度は196億円と見込まれる「インターネットVPN」市場。今後、クラウドの利用にあわせた需要獲得などが必要だ。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2012年度のインターネットVPN市場規模は196億円と見込まれる。
インターネットVPNは、価格の安さだけでなく、事業者によるルーターとアクセス回線を含めたマネージドサービスの提供を強みとして、流通業、サービス業、製造業など多拠点を有するユーザーの需要によって市場の拡大が続く。
エントリー型IP-VPNや他社インターネットVPNからのリプレースを中心に、広域イーサネットなど上位VPNからのリプレース、既存ユーザーの増設、新規需要など、ユーザーの導入パターンが多様化する一方で、案件の小規模化傾向も見られる。
2012年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーは23.7%で、業務システム構築のユーザーをベースに販売が好調だが、中小規模企業案件では小規模化の傾向が見られる。2位のベンダーは22.3%で、コスト削減を目的とした他社インターネットVPNやエントリー型IP-VPNサービスからのリプレース需要を獲得し、実績が拡大した。3位のベンダーは13.8%と見込まれる。
クラウドサービスのラインアップ拡充により、中小規模企業でもオンプレミスでは導入が難しかった業務システムの導入が増加している。今後の市場拡大にはクラウドの利用にあわせたインターネットVPN需要の喚起や獲得が必要になる。また、LTEアクセスでの需要獲得や既存ユーザーの海外進出に伴う需要獲得も必要だ。
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