調査リポート
「中小企業向け会計管理」シェア(2012年8月):シェア情報アーカイブ
システム活用の目的として「管理会計の強化による経費の節減」などが重視される「中小企業向け会計管理」市場。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2012年8月時点で年商500億円未満の国内中堅・中小企業に、導入済みの会計管理製品やサービスのうち最も主要なものを尋ねた結果、導入社数ベースの市場占有率は、1位のベンダーが23.9%、2位が18.8%、3位が5.8%、4位が5.2%で、前年からの順位変動はなかった。
1位のベンダーは年商10億円以上100億円未満のユーザー企業層で約3割、10億円未満および100億円以上300億円未満でも2割程度のシェアがあり、対象層の幅の広さがシェア首位堅持の要因の1つと考えられる。2位のベンダーは年商20億円未満の企業層を主体としながら、年商5億円未満でのシェアは4割と、小規模企業層に強みがある。
会計管理システムで重要視されるポイントごとの各ツールの評価では「他システムとの連携手段が整っているか」の評価はシェア5位、次いで4位のベンダーの順に高く「設定変更などプログラミングをともなわない形での機能の追加や変更がしやすいか」では4位のベンダーの評価が高い。
会計管理システムを活用する目的として重要視される項目は、「管理会計の強化による経費の節減」が最も多く挙げられ、「交通費や出張費などの経費精算の効率化」「国際会計基準(IFRS)への対応」「自社で伝票記入などを行う自計化の促進」が続く。「自計化」の目的はコスト削減だけでなく、決算処理の迅速化など幾つかの事由が考えられるため、年商や業種に応じた適切な提案とソリューションが必要だ。
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