調査リポート
「複合機」シェア(2012年度):シェア情報アーカイブ
2012年度は2700億円となった「複合機」市場。アプリケーション連携によるシステム化で付帯サービスとして拡大した。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2012年度の複合機の国内市場規模は2700億円であった。大手企業から中小企業まで需要は一巡し、おおむねリプレース需要に支えられている。景気低迷による設備投資の抑制や、円高を背景とした国内製造業の大幅な業績の低迷など、市場環境は厳しく、数量および金額ともにマイナスでの推移となった。
2012年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーが28.9%、2位が27.0%、3位が23.3%。上位3社については、先進的な製品提供の他、国内を網羅する販売網を活用したビジネス展開により高い実績を上げた。今後も上位3社の位置付けに変化はないものとみられる。
デジタル機の普及やカラー機の浸透など、代替需要も一巡した他、ドキュメント管理やプリントマネジメントを目的としたペーパーレス化も一因となり、従来複数台導入されてきた当該製品を統合することで管理コストを削減する動きも活発化したため、市場成長を促す要因が見いだしにくい。
複合機のネットワーク化を受けて、業務アプリケーションなどとの連携が強化され、業務システムにおけるドキュメントサーバとしての活用が進む。また、製品単価が低下する中で、アプリケーション連携によるシステム化を図ることで、付帯サービスとしてのビジネス拡大が推進される。
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