調査リポート
「PCサーバ」シェア(2012年度):シェア情報アーカイブ
2012年度、2807億円の同市場。クラウド化の流れの中、システムの見直しなどで導入が堅調に推移するとみられる同市場。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2012年度のPCサーバの国内市場規模は、前年比3.9%減の2807億円であった。
サーバ市場をけん引したデータセンタなどの集約型の需要に一服感が見られたことや、ネット系企業による需要の伸びも勢いが収まったこと、目立った大型の案件がなかったことなどが市場停滞の要因とみられる。
平均単価は上昇傾向で、仮想化などによりメモリやディスクを多めに搭載して高価格化しているという点が推察される。また、形状別の構成比がラック型にシフトしており、1つの要因とみられる。
出荷先では、勢いが収まったものの年間を通して安定していたのはITサービス/データセンタで、製造業など民需もデータ保全/事業継承などのソリューションでサーバ需要は伸びた。
市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーが27.1%、2位が21.7%、3位が19.6%であった。上位3メーカーに変動はなかったが、2位と3位のシェアが拮抗し、競争は更に激しさを増している。
クラウド化の流れが着実に強まっていることでデータセンタ需要は堅調で、社内システムの見直しやBCPやセキュリティ面などの強化のためのサーバ導入も、比較的堅調に推移していくと見込まれる。ビッグデータやクラウドなどの本格的な需要期に向けて、サーバ需要が短いタームで回復する可能性も秘めているとみられる。
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