調査リポート
「CRM」シェア(2013年度):シェア情報アーカイブ
2013年度、242億円超と見込まれる同市場。中堅・中小企業でクラウドの採用が増え市場全体も拡大傾向にある。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2013年度のCRM市場規模は、パッケージが113億5000万円、クラウドが129億円で、合計242億5000万円と見込まれる。
大手企業では、スクラッチや、パッケージをカスタマイズして利用するケースが多い。中堅・中小企業は一部の機能に特化した製品を利用するケースが多いが、システム管理者の負担や、パッケージのカスタマイズ費用、導入期間などの削減のため、クラウドサービスの採用事例が増えつつある。また、大手企業でもモバイル利用や海外での拠点のシステム管理が難しい場合にクラウドサービスを利用するケースも増加している。官公庁では規制が厳しく、クラウドサービスの導入は進んでいない。
市場占有率(金額ベース、見込)を見ると、パッケージ市場の1位のベンダーは24.7%、2位は22.9%、3位は20.3%で、1位は自社のERP製品との親和性が高く、ERP製品ユーザーに対して訴求力があり、ERPとのクロスセル案件が増加している。クラウド市場の1位のベンダーは79.8%、2位は11.6%と見込まれる。
CRM市場は拡大傾向にあり、企業規模に関わらず導入が進んでいる。市場の拡大とともに、提供サービスだけでの差別化が難しくなることが想定され、各参入企業はソフトウェアの性能向上だけではなく、パートナーとの連携の充実や導入後のサポート、他システムとの連携の充実などが必要になるとみられる。
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