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知っておきたい、今の「ソーシャルメディア分析ツール」事情IT導入完全ガイド(1/3 ページ)

Twitter、ブログ、掲示板、QAサイト、Facebook。ソーシャルメディアには各社の評価や商品やサービスへの要望など、多数の声が飛び交っている。

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 ソーシャルメディア上には、自社に関する評価、商品やサービスに対するさまざまな要望など、コールセンターや問い合わせ窓口には直接届かない「サイレントカスタマー」の声が飛び交っている。その声を拾い上げ、自社のマーケティング活動などに役立てるための「ソーシャルメディア分析ツール」が注目される。今回は、ソーシャルメディア分析ツールの基本的な知識についておさらいしながら、実際にどんな用途に応用できるのか活用例を詳しく見ていきたい。

ソーシャルメディア分析ツールの基本

ソーシャルメディア分析の画面例
図1-1 ソーシャルメディア分析の画面例(出典:プラスアルファ・コンサルティング)

 ソーシャルメディア分析ツールとは、Twitterをはじめ、アメーバブログなどのブログサービス、2ちゃんねるに代表される掲示板、Yahoo!知恵袋など各種Q&Aサイト、そしてFacebookといった各種ソーシャルメディアに書き込まれたさまざまな情報を拾い集め、その情報を分析することで消費者の行動や嗜好など新たな気付きを与えてくれるツールだ。

 サービス提供会社がクローラーを駆使してソーシャルメディア内の情報を集めたりソーシャルメディアのプラットフォームから直接提供してもらったりすることで、各メディアを横断的に見ながら自由に検索、閲覧、分析することができるようになる。

条件・キーワード入力画面例分析結果表示例 図1-2 条件・キーワード入力画面例、図1-3 分析結果表示例(出典:ホットリンク)

 ソーシャルメディア分析ツールは、自社製品や競合情報を含めた市場調査をはじめ、キャンペーン施策などに対する消費者の反応を見る効果測定、日常的にモニタリングすることによる風評監視といったリスクマネジメント目的などの用途に利用されることが多い。

 一般的には、市場調査や効果測定は宣伝部やマーケティング部門が担当し、リスク管理などは広報やCS部門などが担当するケースが多い。ただし、各部署の依頼に応じて全社横断的に情報システム部門が関わることもある。

ソーシャルメディア分析の導入目的
図2 ソーシャルメディア分析の導入目的(出典:トライバルメディア)

 ソーシャルメディア分析ツールは、自社で環境を構築することも可能だが、多くはベンダー側が情報を保持し、Webブラウザを経由して情報を検索、閲覧、分析できる形で提供される。課金体系はアカウント単位に発生するケースもあれば、利用するデータ件数や抽出期間によって変動するケースもある。アカウント単位とはいっても、実際は同時アクセス数に制限を持たせ、複数人がアカウントを共同で利用するケースもある。

コラム:ソーシャルメディア分析が「生かせない」領域とは?

 ソーシャルメディア分析では、書きこまれた口コミ情報を分析することで傾向が把握できるようになる。そのため、利用者の多いB to Cのサービスであればいいが、B to B向けのサービスなどは口コミ情報自体が少ないため、マーケティングデータとして活用しづらい。そもそも知名度がなければ口コミが少ないのは当然だが、そんな場合であっても同じ業界にいる他社情報も含めて分析することで、業界全体の動向はつかむことができる。

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