不満の声にベンダーはどう応える? グループウェアお役立ち機能:IT導入完全ガイド(3/4 ページ)
グループウェア導入企業にアンケート調査した結果、満足度合いは高いものの不満の声もちらほら。グループウェア利用者が抱いている5つの不満をベンダーにぶつけた。
不満4:欲しい情報がどこにあるのか分かりづらく、情報にたどり着くまでにひと苦労する
扱う情報が増えれば増えるほどメニューも雑多で分かりづらくなり、ユーザーが必要な情報にたどり着くまでに時間がかかってしまうというのは、グループウェアを導入して時間が経つ企業でよく見られがちな傾向だ。
とりわけ「結婚したときに必要な手続き」や「引っ越しの際に必要な手続き」などのように、普段はほとんどアクセスすることはないものの、いざ必要なときには必須となる情報に対してこの傾向が強い。
グループウェア内のどんな情報にも素早くアクセスするために、まず目を向けたいのが検索機能だ。目下それぞれのベンダーが検索機能の強化に注力しており、メールや掲示板などの添付文書内の語句までも検索対象にできるサービスも目立つ。なかには、WordやExcel、PowerPointといったMicrosoft Office文書の全文検索に対応したサービスもある。これならば、Wordで作られた各種申請書などもすぐに見つけ出すことができるだろう。
さらに、検索結果にある添付文書ファイルをあらかじめプレビューして、いちいちファイルを開かなくても内容を素早く確認できる機能を備えたサービスもある。
欲しい情報にたどり着きやすくするもう1つの方法としては、あらかじめ必要な手続きをFAQなどにまとめたポータルサイトを用意するという手がある。そこで、Webデータベースと組み合わせてFAQなどのポータルサイトを簡単に構築できるよう、カスタムアプリを用意しているサービスもある。ポータル機能も含めて情報をうまくまとめておけるものがあると便利だろう。
不満5:海外との情報共有がやりにくい
市場のグローバル化が進むなか、中堅・中小企業も海外進出に積極的だ。当然そうした企業では、海外拠点の社員ともグループウェアでコミュニケーションやコラボレーションを行いたいというニーズが生じる。しかし、言語や時差などの問題に突き当たってしまうことも少なくない。
実は、最新のクラウド型のグループウェアは国際化対応が進んでおり、英語などの言語別インタフェースの選択や地域ごとのタイムゾーンの設定が行えるものが増えている。
また、遠隔会議への参加を募るために招待者のスケジュールを見比べるとき、それぞれのコアタイム以外はグレーアウトするといった機能を備えるグループウェアもある。
あるベンダーでは、多言語対応をもう1歩進めて、自動翻訳機能を活用して多言語でのコミュニケーションをアシストするといったことまで研究中だという。こうした機能が実現すれば、言語の壁がネックになっているといわれる日本の中堅・中小企業の海外進出の促進にもつながるかもしれない。
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