富士キメラ総研の調べによれば、2013年度のタブレット端末の国内市場規模は、前年比35.2%増の2326億円と見込まれている。
当該市場はコンシューマー向けを中心に拡大しており、法人向けは432億円で全体の18.6%である。法人向けでは試験導入をしている企業が多かったが、本格的な導入検討段階に入ってきているとみられる。当該製品は無線LANのみで通信する“Wi-Fiタイプ”と、無線LANに加えて3GやLTE、WiMAXなどの回線接続機能を搭載した“セルラータイプ”があるが、法人向けでの両者の比率は半々程度とみられる。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーが49.4%。2位は8.6%で、端末価格の安さでライトユーザーの獲得に成功したとみられる。加えて、通信キャリアやISPなどがWi-Fiモバイルルーターとセットで販売していたことも好調な要因とみられる。
スマートフォンとタブレットは、共通機能が多いものの、音声通話機能や画面の大きさの相違点から、すみ分け可能と考えられ、それぞれの市場が拡大していくとみられる。PCについても、ブラウジングやメール程度の利用であればタブレット端末で代替できるため需要に影響が出ている面もあるが、キーボードによる長時間利用やデータ蓄積、外部デバイス連携などの汎用性でPCに優位性があり、ノートPCとタブレット端末はすみ分け可能と考えられる。
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