富士キメラ総研の調べによれば、2013年度の国内ワンタイムパスワード市場規模は、51億円と見込まれる。ハードウェアトークンによる実績が高くなっているものの、運用管理の負荷や導入コストがかかることから、ソフトウェアトークンやトークンレスタイプに移行していくとみられる。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーが59.8%で、各種ハードウェア/ソフトウェアトークンのほか、リスクベース認証を採用した製品を販売している。2位は19.2%で、チャレンジレスポンス方式を採用し、スマートデバイス認証分野に注力して実績拡大を見込んでいる。3位が2.5%で、同じくチャレンジレスポンス方式を採用し、今後海外展開への注力度を高めるとともに、B to Bに加え、B to B to C向けに実績を拡大させていくとみられる。
今後、従来型セキュリティの分野では、デスクトップ仮想化の認証強化を目的とした利用拡大が予測される。また、Salesforce CRMやGoogle Appsなどクラウドサービス事業者との連携といったビジネスモデルも各ベンダーでみられ、IDフェデレーションの拡大によって、セキュリティ強化を目的とした導入拡大が予測される。加えて、スマートデバイスの業務利用拡大によって、社外からのリモートアクセス目的での利用の増加が予測されることから、当該市場は堅調に拡大していくものとみられる。
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