富士キメラ総研の調べによれば、2014年度の国内統合運用管理ツールの市場規模は1310億円で、そのうちライセンス料が570億円、サポート料が740億円と見込まれている。
企業内のITシステムが複雑化し、管理対象となるシステムと適応範囲の拡大に伴い市場が拡大してきた。中でも、基盤カテゴリーの管理ツールの市場が拡大している。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーは28.0%で、メインフレーム向け管理ツールをはじめ早期からオープン化に対応している。2位は23.1%で、クラウドを意識した新製品を投入したほか、中堅/中小向けのビジネスが好調であった。3位は18.3%で、サーバ更改によるリプレース需要が堅調であったほか、クラウド管理ツールの実績が拡大している。4位は8.8%で、一部製品のSaaS提供を開始している。
既存ユーザーの仮想化やクラウドといった新技術・新サービスの採用拡大に伴い企業内システムは更に複雑化が進んでおり、運用の自動化、システム構成管理、サービス管理やオートスケール対応、仮想化環境でのバックアップ運用など、新たな機能を取り込むことで、各ベンダーは実績拡大につなげている状況とみられている。
今後、基幹系システムがパブリッククラウド環境へと移行していく中で、当該システムも連動して移行していくとみられており、クラウド関連市場の拡大が予測されている。
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