ID管理ツールの導入状況(2014年度):IT担当者300人に聞きました(1/5 ページ)
IT担当者318人にID管理ツールの実態調査を実施した。ユーザー、管理者それぞれの視点での満足度や不満点は、導入しない理由などが明らかになった。
キーマンズネットでは、2014年7月16日〜2014年8月1日にかけて「ID管理ツールの導入状況」に関するアンケートを実施した(有効回答数318件)。回答者の顔ぶれは、情報システム部門が全体の40.3%、一般部門が59.7%という構成比だった。
今回聞いたのは、業務で利用している「ID数」、ユーザー、管理者それぞれの視点での「満足度」や「不満点」など業務利用IDの現状、そして「導入のきっかけ」「満足度」「導入しない理由」など、ID管理ツールの導入状況を把握するための質問だ。
その結果、業務上利用しているID数は「2〜3個」と回答した人が最も多く、全体の導入率は20.5%で、導入している企業の83.1%は満足していることが明らかになった。
なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
企業が業務で利用するID数は「2〜3個」、中小企業は2割弱が「11個以上」
最初に、全体に対して「業務上利用しているID数」について尋ねた(図1)。その結果、「2〜3個」が36.5%、「4〜5個」が32.6%、「6〜10個」が14.8%、「11個以上」が12.2%、「0〜1個」が3.9%となった。
従業員規模別に見ると、101人〜1000人以下の中堅企業や1001人以上の大企業においては「2〜3個」の割合が4割近いのに対し、100人以下の中小企業は約3割にとどまる結果となった。一方で、100人以下の中小企業においては「11個以上」と回答した割合が18.1%と2割弱にも達し、101〜1000人以下の中堅企業の7.8%、1001人以上の大企業の12.8%を大きく上回ることが分かり、比較的多くのIDを利用している実態が見てとれる。
昨今では、社内システムだけでなく、社外のクラウドサービスやSNSなどのマーケティングツールを利用する機会も多くなり、その都度IDやパスワードを必要とされるシーンが多くなった。しかし、特に中小企業においては管理する専任者がいないことやシングルサインオンの実現に向けた管理ツールの導入に至っていないケースが多いことから、使用ID数が多い結果となったと考えられる。
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