富士キメラ総研の調べによれば、2014年度の国内グループウェア(パッケージ)市場規模は前年比0.6%増の326億円で、その内ライセンス料が130億5000万円、サポート料が195億5000万円を占めるものと見込まれる。
中堅〜大手企業は既に多くの企業で導入が進んでおりリプレース需要が中心となっている。中小企業ではパッケージからSaaSへとシステムを切り替える企業が増加している。中堅〜大手企業でもSaaSの利用が広がっているものの、既存のシステム資産と併用してメールやスケジューラはSaaS利用、その他アプリケーションはパッケージ製品を利用するといったケースも多いとみられる。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーは34.0%で、Windows XPからの移行に伴う新OSへの対応やモバイル/ソーシャルといった機能への対応を目的としたバージョンアップが堅調に推移している。2位は17.2%で、SaaS利用が増加していることから将来的には徐々にパッケージ版の実績は減少していくことが予想される。3位は16.9%で、既存ユーザーからのリプレース需要が中心となり、横ばい傾向で推移したとみられる。4位は10.7%、5位は7.5%、6位は3.7%と見込まれる。
全体市場としては、SaaSが市場をけん引し増加傾向で推移するものと思われる。一部ユーザーのSaaSへの移行も見られ、長期的にはパッケージ市場は縮小傾向に転じると予測される。
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