富士キメラ総研の調べによれば、2014年度の国内ルーター市場規模は、前年比3.2%減の988億円と見込まれている。ルーター市場全体の74%(金額ベース)をハイエンドルーター市場が占めており、ハイエンドルーター市場で実績の高いベンダーが全体市場で上位シェアとなっている。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、第1位のベンダーは38.3%、2位は17.3%で前年3位から順位を1つ上げた。逆に前年の2位が3位となり12.1%、4位は10.4%、5位が6.7%で、6位は5.9%、7位は4.4%、8位は3.1%である。
1位のベンダーは、大手移動体キャリアの調達がピークを過ぎたものの、大手キャリアの基幹網でのハイエンドルーター調達の本格化が見込まれており、2014年度も前年度並みの販売を維持するものとみられている。2位のベンダーは、2014年度は既存ユーザーにおいて設備更改に向けた動きが出てきており、販売が拡大すると見込まれている。
当該市場のうちメインを占めるハイエンドルーター市場は、2011年度を境に需要が減少傾向となっている。2013年度からは大手キャリアにおける基幹網での調達が始まっていることから減少ペースは緩やかであるが、今後当面は縮小傾向が続くと予測されている。一方ローエンドルーター市場は、多店舗型の流通業/サービス業でVPNのリプレース案件が活発化しており、今後も拡大が続くと想定されている。
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