「統合ログ管理ツール」シェア(2014年度):シェア情報アーカイブ
2014年度はSIM製品30億円、SIEM製品27億円の市場規模が見込まれる統合ログ管理ツール。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2014年度の統合ログ管理ツールの市場規模は、SIM(Security Information Management)製品が30億円、SIEM(Security Information and Event Management )製品が27億円と見込まれる。導入目的として、SIM製品は日本版SOX法への対応、金融庁検査、PCI DSS準拠など、SIEM製品はサイバー攻撃対策などが挙げられている。
いずれも超大手/大手企業での導入が中心となっているが、特にSIEM製品は、プライベートセキュリティオペレーションセンタ(SOC)を有するなどセキュリティ対策に費用や人員を割ける企業でなければ導入が難しく、導入できる企業は限られている。参入ベンダーは導入コンサルティングなどを充実させることで、ユーザーの裾野拡大を図っている。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、SIM製品は、1位のベンダーが26.0%で、2013年度に続きトップシェアとなった。SIEM製品は、1位のベンダーがSIEMの普及前から当該製品を販売していることから既存ユーザーが多く、27.8%を獲得している。
今後、SIM製品はPCI DSS準拠を目的とした需要の増加が見込まれる。SIEM製品は、標的型攻撃など高度なサイバー攻撃への、“インテリジェンス”を用いた対策に注目が集まっていることや、2020年の東京オリンピック開催を受け、社会インフラや官公庁などを中心としたセキュリティ強化ニーズから、需要の増加が見込まれる。
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