調査リポート
「メールフィルタリング」シェア(2014年度):シェア情報アーカイブ
2014年度の市場規模は56億8000万円と見込まれているメールフィルタリング。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2014年度の国内メールフィルタリング市場規模は56億8000万円と見込まれている。当該市場は超大手/大手企業からのリプレース需要と、中堅/中小企業からの新規需要で形成されている。超大手/大手企業でメールの出口対策として2005年前後より導入が進み、2013年に2度目のリプレース時期を迎えている。ほかのセキュリティ製品への移行も少なく、当該市場は大手以上の企業を中心に緩やかな成長を遂げながら推移している。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーが58.5%で、金融業/大手製造業/官公庁からのリプレース案件を継続して獲得し、2012年から売上を維持している。2位は20.1%で、国内のメガバンクや、大手保険会社に複数社の導入実績がある。
中堅以下の企業には、パッケージやアプライアンスでの提供のほか、SaaS型メールサービスのフィルタリングサービスも新規需要拡大に寄与している。ベンダーは自社で「メールフィルタリングツール」をSaaS提供しているほか、データセンター事業者にSaaS用のエンジンを提供し、需要を獲得している。
大手以上の企業では、同一企業内でもメールセキュリティポリシーやフィルタリングルールがセクションや職種によって異なることも多く、細かな設定機能や運用軽減、カスタマイズ対応が重要である。ベンダーはこのような点でいかに差別化ができるかが焦点となる。
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