IDC Japanの調べによれば、2014年の国内サーバの市場規模は前年比1.7%増の4697億円であった。x86サーバは、円安による部材コストの上昇に加え、サーバ集約による1台当たりのメモリなどの増加を背景に、平均単価が上昇している。また、スーパーコンピュータの出荷額は前年比で大幅に増加したが、RISC&IA64サーバ(UNIXサーバ)/ビジネスサーバ/メインフレームはいずれもマイナス成長であった。
ベンダー別の市場占有率(出荷額ベース)を見ると、1位のベンダーは、スーパーコンピュータとx86サーバが寄与し23.1%であった。2位はx86サーバとメインフレームが2桁のプラス成長で22.8%。3位は14.4%で順位を1つ上げた。
同年第4四半期(10〜12月)の市場規模は前年同期比15.7%増の1338億円で、ベンダー別市場占有率(出荷額ベース)は、1位が25.9%で前年同期から順位を1つ上げ、2位はx86サーバが堅調だったものの24.7%で順位を下げた。
2014年の出荷額はスーパーコンピュータを除き前年比マイナス成長で、出荷台数もODM(Original Design Manufacturer)からユーザー企業が直接サーバを調達する“ODM Direct”を除くとマイナス成長となる。従来ベンダーがリーチしている企業向け市場は引き続き縮小していて、今後、ODMやODM Directを採用するグローバルなクラウドサービスプロバイダーと協業を進めるか、対抗し得る勢力になって競合するか、判断を迫られることになると予想されている。
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