「Chromebook」は法人利用で生きるのか?:IT導入完全ガイド(3/7 ページ)
2014年夏から日本でも販売されたChromebook。米国では教育現場をはじめ法人市場での導入が進んでいるが、日本ではどうなるか?
バッテリーの持ち
CPUの処理が少ないこと、HDDのような駆動部がないことから消費電力が大きくなく、8〜10時間の連続稼働が可能。外出先などでも電源確保を気にすることなく使用できる。
セキュリティの高さ
ウイルス対策機能が標準搭載されているため、感染リスクが低い。またウイルス対策ソフトを別途インストールしなくて済むことは、動作の軽さやアプリ導入コストの低減にもつながる。また管理コンソール(後述する)による詳細な運用・管理が可能であり、ユーザーが問題のあるアプリをインストールして問題が発生するリスクも低くなっている。
常時最新状態
Chrome OSの起動時には「確認付きブート」という機能により、Chrome OS自体に改ざんや破損がないかどうかをチェックし、異常があれば自動修復される。また、GoogleによってOSの最新版がリリースされていれば自動更新されることとなる。意図的にアップデート操作をすることなく、常に最新状態のOSを利用できる。
サンドボックス装備
Webブラウザ内のタブ単位で複数のWebページやWebアプリが動作する「サンドボックス」機能を装備している。不安定なWebアプリが停止してしまったり、ウイルスを含んだWebページを誤って開いた場合でも、その他のタブに影響することなくWebアプリを終了したり、Webページを閉じたりできる。
データのクラウド保存
ChromebookではWebアプリケーションの利用とともに、作成された各種データはローカルストレージに保存されずにクラウドストレージに保存される。ローカルストレージにデータを保存している一般的なノートPCの場合、ハードウェアに問題が発生した場合などにはデータのサルベージやリプレースしたPCへのデータ移動が大きな課題となるが、Chromebookではそれらの問題は起きない。
なお、ダウンロードファイルやWebブラウザのキャッシュファイルなど一部のデータはローカルストレージに保存されるが、特殊な暗号化が施されるためファイルへアクセスすることはできなくなっている。
復元が容易
Chromebookのシステムに問題が発生した場合には、内部ストレージのデータを完全に消去して工場出荷状態に復元することができる。ちょうどスマートフォンやタブレットの初期化と同じ。他のユーザーへ端末を譲渡するような場合にも有効だろう。
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