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改修せずに対応可能、マイナンバー支援サービスのススメIT導入完全ガイド(3/5 ページ)

2016年1月から始まるマイナンバー制度への対応に役立つ「マイナンバー支援サービス」。対応帳票やスケジュールなど知っておくべきマイナンバー基礎を徹底解説する。

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マイナンバーが必要な時期とは?

 現実的な状況についてあらためて振り返っておきたい。まず、マイナンバーの記載が必要な帳票は、以下のような国税や地方税、社会保障関係の帳票が想定されており、実際に自治体へ提出するタイミングがそれぞれ異なっていることに注目したい。

マイナンバーの記載が必要な帳票
表2 マイナンバーの記載が必要な帳票。※2016年1月1日前に特定口座開設届出書を提出して特定口座を開設した者は、3年間の猶予処置あり(2019年1月から)※利用開始時期は提出時期とは異なる。例えば、給与所得の源泉徴収票が必要なタイミングは2016年12月。雇用保険被保険者資格届も2016年度中での全員提出となる(出典:富士通マーケティング)

 当初、最初に全社員分の対応が必要だと考えられていたのが、社会保険に加入している企業が全ての被保険者の4月〜6月に支払った賃金を日本年金機構に届け出る「算定基礎届」だった。しかし、社会保障関係が1年先送りになったことで、恐らく2016年12月の年末調整まで全社員の対応時期がずれ込むことになりそうだ。雇用保険被保険者資格届の時期が明確に決まっていないものの、いずれにせよ、国税については2016年度末実施の年末調整だ。つまり、ある意味マイナンバー記載の帳票が必要なのはまだ1年以上先になる。

 ではマイナンバー記載の帳票が最初に必要な手続きは具体的に何なのかということだが、今想定されているのは2016年1月に退職する従業員に対して2016年2月に発行する源泉徴収票だろう。ただし、これは全ての従業員を対象にしているわけではないため、事前にマイナンバーの収集さえ実施できれば、システム対応でなく手作業でも対応できるレベルだ。

 ただし、退職者対応などは2016年2月から実施する可能性があるため、できれば収集に関しては2015年12月までには終わらせておきたいところだ。2016年4月に入社してくる新入社員のマイナンバー収集についても、今のうちから考えておく必要がある。若干猶予があるために対応を後ろ倒しにしていると、ベンダー側のエンジニアの数が足りなくなる恐れも十分考えられる。お願いしたいときに断られてしまうという可能性もあるのだ。

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