IDC Japanの調べによれば、2014年マネージドプリントサービス(MPS)市場の売上額は、前年比17.7%増の462億6500万円であった。
MPSは、企業のオフィス出力環境の現状を分析した上で適切な出力環境を構築し、その環境を継続的に維持/運用していくアウトソーシングサービス。欧米を中心に市場が大きく拡大していて、最近ではアジア太平洋地域をはじめとする新興市場においても大きな成長を遂げている。
ベンダー別の市場占有率(売上額ベース)を見ると、1位のベンダーが52.7%で首位を保ち、2位が25.9%、3位が12.1%、4位は3.6%、5位は1.9%であった。3位のベンダーを中心に、1位以外のベンダーが徐々にシェアを拡大している。
従業員規模別に見ると、1位と3位は1000人以上の市場セグメントにフォーカスし、2位は100〜1万人以上まで幅広くカバーしている。4位は100〜4999人までの市場セグメントに集中していて、5位は500〜4999人及び1万人以上の両方の市場セグメントで売上を伸ばしている。
いくつかのベンダーに、MPSに加えてドキュメントワークフロー支援を提供する動きや、産業特化型MPSを提供する動きが見られたという。ドキュメントワークフロー支援においては、MPSベンダーとの競争に加え、基幹システムと連携したワークフロー支援システムを提供するITベンダーとの差別化戦略が重要になると分析されている。
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