IDC Japanの調べによれば、2015年第2四半期(4〜6月)の国内サーバの出荷額は、前年同期比26.4%増の1204億円であった。
製品別では、x86サーバの出荷額は前年同期比22.3%増で、円安によるコストの増加や仮想化によるオプションの増加によって平均単価が上昇し、出荷額が増加した。メインフレームは大型機の出荷が好調で、RISCサーバはHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)専用機の大型案件が市場をけん引。いずれも前年同期から大幅に出荷額が増加した。一方、IA64サーバ/ビジネスサーバの製品分野では大幅に出荷額が減少した。
ベンダー別の市場占有率(出荷額ベース)を見ると、1位のベンダーが23.8%でメインフレーム/x86サーバが好調であった。2位はビジネスサーバ以外の全分野でプラスとなり19.4%。3位は13.6%で、メインフレーム新機種の出荷が好調なほか、RISCサーバもプラス成長。4位はx86サーバが好調で12.5%となった。
出荷額に加え出荷台数も、5四半期ぶりに前年同期比増であったが、出荷台数は主にクラウドサービスプロバイダーへ出荷されるODM Directがけん引しており、x86サーバ以外の出荷台数は減少している。出荷台数の減少は将来の更新需要減に直結し出荷額の減少につながるため、各ベンダーはクラウドサービスプロバイダー向けの出荷を増やしていくか、ほかの需要家へ向けた収益性の高い事業を確立していくかを判断すべきとみられている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.