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国内での遠隔会議と何が違う? 海外接続AtoZIT導入完全ガイド(3/4 ページ)

海外との遠隔会議を実現する際には、日本とは異なる環境があることに注意すべきだ。中国におけるグレートファイアウォールや南北問題、文化の違いなど、海外接続におけるTIPSを紹介する。

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VoIPが使えない国もある

 海外にはVoIPでのやりとりが禁止されている国が一部存在しており、そのための対策を検討しておく必要があることも忘れてはならない。具体的には中東の一部の国で禁止されているようだが、具体的なレギュレーションとして禁止されている国もあれば、いまだインターネットの回線が不安定で音声をIPネットワークにのせることがそもそも困難な国もある。

 そのため、公衆回線(PSTN)との切り替えができるような柔軟な機能を実装していることが求められる。IPネットワーク網とPSTNの混在環境でも切り替えがうまくできるような仕組みを検討したい。

日本品質ではない現地のベンダー対応

 海外で製品を調達して遠隔会議インフラを構築する場合、現地のインテグレーターからは日本のように手厚いサポートが期待できないことの方が多い。裏を返せば、日本のインテグレーターがしっかりしているということだ。

 例えば、専用端末を接続拠点エリアをサポートしているイングレータに手配すると、軒下まで機器を持ち込んで、「後はそちらで」と使い方などを教えてくれないというケースも珍しくない。この場合、現地の赴任者が頼りにするのは、最終的に日本にあるシステム部門だ。海外からの問い合わせに対応していく必要があることは認識しておきたい。

 また、ベンダー側のサポート窓口については、当然日本語に対応していることは必要だが、現地ユーザーが直接サポートに問い合わせる機会もあるため、英語などでも受け付けてもらえるようなベンダーのサービスを選択したい。他にも、日本時間の18時までしかサポートしないベンダーのサービスを利用してしまうと、対応時間外に海外でトラブルが発生した時には迅速に対処できない可能性もある。

 サポートの部分は機能や使い勝手に比べて後回しに検討されがちだが、実はかなり重要なファクターとなる。管理者側の負担を可能な限り軽減し、現地への手厚いサポートが期待できるソリューションを選択しよう。

 ちなみに、日本の場合であればトラブルがあれが現場に訪問してくれる支援も期待できるが、海外の場合はなかなかそうはいかない。それでも、海外現地のベンダーとの提携によって現場に人を派遣するサポートを提供しているベンダーもある。動かせるマンパワーがあることは心強いはずだ。そういった視点でもソリューションを見ておく必要がある。

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