調査リポート
「ルーター」シェア(2015年度):シェア情報アーカイブ
2015年度は1020億円と見込まれた当該市場。ハイエンド市場で実績の高いベンダーが全体市場で上位となる中、占有率1位のベンダーは?
富士キメラ総研の調べによれば、2015年度の国内ルーター市場は1020億円と見込まれている。主に通信キャリアなどのサービスインフラとして利用されるハイエンドルーターが金額ベースで全体の70%超を占め、ハイエンドルーター市場で実績の高いベンダーが全体市場でもシェア上位となっている。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース、見込)を見ると、1位のベンダーが40.2%で、大手移動体キャリアでのハイエンドルーターの導入がピークを過ぎたものとみられている。2位は17.7%で、データセンターやクラウド事業者、文教案件などの需要拡大が見込まれている。3位以降は、12.1%、8.8%、7.0%、5.5%と続き、いずれもおおむね横ばい傾向とみられている。
当該市場は、現状ほぼハードウェア市場となっているが、通信機器全般にソフトウェア化の傾向が出てきている。そこで各メーカーではソフトウェア化にいち早く対応することで、ハードウェアコストや運用負担の削減メリットを訴求し、自社シェアを向上させることを視野に入れつつ、ソフトウェアの製品化を進めている。
ユーザーから見ても、ソフトウェア化は、サーバなど他のIT機器との一元的な管理や、小規模からの効率的なネットワーク構築ができるといったメリットがあり、今後、緩やかにではあるものの、ソフトウェア比率が高まっていくと推察されている。
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