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ビッグデータの“その先”にあるデータ仮想化ソリューションって何だ?【後編】IT導入完全ガイド(3/3 ページ)

「データ仮想化」とは一体何なのか。システム運用面ビジネス面での利点をチェックする。

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データ仮想化ソリューションの選び方

ビジネス上の利用目的を明確にする

 これは特定のソリューションの選定時に限らず、日本企業によく見られる傾向だが、どうしても製品のスペックや機能の比較ばかりに目が行ってしまいがちなので注意したい。まずビジネス上の目的を明確にし、目的を達成するためには、どのようなデータが必要なのかを事前に明確にすべきである。その上で、必要になるデータの種類やボリューム、それぞれへのアクセス頻度や求められる応答時間はどのぐらいになるのかを把握するようにしたい。その上で、自社の要件に最適なソリューションを選定するのである。

拡張性を考慮する

 さまざまなデータを仮想統合して活用するようになると、このデータも使えるかもしれないとどんどん対象となるデータが増えていくことになる。そのためソリューションの拡張性をあらかじめ考慮しておくようにしたい。

アプリケーションを理解したベンダーか

 どういうデータをどういうかたちで利用するかは、データを扱うBIツールなどのフロントエンドのアプリケーションにかかっていると言ってもいい。そのため、ビジネスの現場でよく使われるアプリケーションについて熟知しているベンダーかどうかを見極めるようにしたい。

データクレンジングはちゃんとできているか

 異なるシステムのデータを集めて活用する以上、データの定義の違いや物理的なフォーマットの違い、アクセス方法の統一化に対してはデータ仮想化ソリューション側である程度は吸収したとしても、データの中身までは統合できないので、最終的にはデータクレンジングが必要となる。つなぐだけつなぐことはできても、ゴミのようなデータばかり集めても意味はないのだ。そのため、データをつないだ後に、ちゃんとアプリケーションから使えるようなデータに絞られているよう、クレンジング機能が重要になる。

アプリケーションから使いやすいか

 「アプリケーションからデータが使いやすいかどうか」は特に重要だ。アプリケーションから見たときに、リポジトリ(メタデータ)の管理がきちんとでき、さまざまなアプリケーションから簡単にデータが利用できるかどうかをしっかり見極めるようにしたい。また、リポジトリ管理機能には、アクセス管理などのデータガバナンス機能がどの程度提供されるかも重要となる。

アクセス管理機能は十分か

 まだ新しいソリューションとはいえ、海外を含めた導入実績はおさえるようにしたい。特にユーザーごとにデータリソースへの権限設定など、セキュリティ面について、AD(アクティブディレクトリ)やLDAPと連携させたユーザーベースのアクセス管理機能を備えているかどうかに配慮すべきだろう。

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